
院長コラム
ラ・クリニカは開院20周年を迎えました。これも、何度もご来院頂いてる多くの患者様のおかげと、スタッフ一同、心から感謝をしております。


ラ・クリニカは開院20周年を迎えました。これも、何度もご来院頂いてる多くの患者様のおかげと、スタッフ一同、心から感謝をしております。


世界で最初の聴診器、1816、フランス
今回は南米の女性のバストに関するエピソードを書きます。私がチリに癌のプロジェクトで行っていたときにこんなことがありました。患者さんは40代の女性でかなり進行した乳癌でした。当然僕は手術をしてから放射線や抗癌剤を考えたのですがその患者さんは、手術は絶対にしないと言い張るのです。バストを失うぐらいなら死んだ方がまだましだと言い張るのです。乳癌手術の縮小化が進んだ現在の基準を以てしてもある程度大きな手術は避けられないほどの乳癌でした。そして、これも驚いたのですが、チリにはそのような患者さん専門に放射線治療をする放射線科の開業医があったのです。そしてその患者さんは日本では考えられないような強さと量の放射線治療を受け、しばらくして私の病院に戻ってきました。その胸も肺もヤケドなどで目も覆いたくなるような状態で、手術も不可能な状態になっていました。しかしそれでもその患者さんはバストを失う辛さに比べたらまだましだと言っていました。
当時は日本でも乳癌手術の縮小化が進んでいましたが、癌から助かるためにはある程度の犠牲はやむを得ないという考え方がまだまだ主流でした。ましてその患者さんのような進行癌の方が乳房の切除を拒否することなどあり得ませんでした。ですからチリに行ったばかりの僕にはある意味ショックでした。また、胸がひどい状態になってからでさえもこれで良かったと言う患者さんにはさらにショックを受けました。日本と南米では外面的な美しさに対する考え方に違いがあるのは当然ですが、まだまだ患者さん、そして女性のことを理解出来ていないと痛感したのを覚えています。
と同時に日本で手術した患者さんのことを思い出しました。この日本の患者さんは僕に初めてバストの再建というものを考えさせてくれた患者さんなのですがいずれ改めて書きます。
その後も患者さんの心理を出来るだけ理解できるように、患者さんの話には可能な限り耳を傾けていますがまだまだ修行が足りないようで・・・クリニカのスタッフには毎日のように「女性心理がわかっていない」などと言われ続けています(>_<)ゞ(少しは逆セクハラかとも思うのですが・・・多勢に無勢です^_^;) 心の聴診器があるといいなぁ・・・(^^ゞ

世界で最初の聴診器、1816、フランス

鏡は引っかくものではありません
「キリッとした顔にしてもらいたい」、「優しそうな顔にしてもらいたい」と患者さんに相談されることがあります。二重の手術や隆鼻などが患者さんの希望に対して効果があると考えられればそれらを施行します(もちろん不自然にならない範囲でですが)。しかしその二重や鼻も本人の努力でもっともっと美しく見せることが出来るのです。
人間の顔にはざっと数えただけでも10数種類の筋肉があり、この筋肉が協調して表情を作っています。腕や足の筋肉と同じで顔の筋肉もたくさん使って鍛えれば発達し、使わなければ萎縮して細くなります。
良く笑う人は笑う時に使う筋肉が発達していつでもにこやかな明るい顔になります。よく怒る人は怒っていなくても怒っているように見える顔になってしまいます。この“典型的な例!?”が「刑事の目」「医者の目」と呼ばれるものです。刑事さんは犯罪を、医者は隠れた病気を疑うのが仕事なので独特の目つきになってしまうのです(なりたくないですねぇ^_^;)
ジムなどでトレーニングをする前には必ずストレッチをします。これと同じで顔の筋肉にもストレッチが必要です。 顔の皮膚は皮下脂肪の上に乗っかっているだけではなく靱帯で筋肉にぶら下がっています。これがゆるむとやはり皮膚はずり落ちてきてしまいます(>_<)。化粧品はもちろん多くの美容外科用医療機器でも皮膚の下の靱帯や脂肪、筋肉にはほとんど作用がありません。
朝でも夜のお風呂上がりでも、鏡を前にしたらうんと大げさに顔を動かして顔中の筋肉を動かしてください。そして顔中の筋肉をもみほぐしたら、どんなにつらいときでも、いえつらい時こそ1回、ニコッと笑ってください。最初はぎこちなくても、なりたい表情を意識して作ってください。そしてストレッチとトレーニングです。鏡は使い方ひとつですべて魔法の鏡になるのです。

鏡は引っかくものではありません

スーパースターにだって、 なろうと思わなければなれません
前回は美しい自分をイメージすることの大事さを書きました。今回は手術とイメージングについて書きます。
外科医が手術の前に手術をイメージすることはとても重要であると僕は思います。ただイメージの仕方は一般外科と美容外科では異なってきます。外科の手術は場面の展開が多いからです。例えば胃癌の手術にしても、開腹―腹腔内(お腹の中)の検索―リンパ節摘出―病変摘出―消化管吻合(残った胃や腸をつなぐ)―閉腹など場面の展開があります。したがってイメージを作るときには自分で劇を作っていくかのようにイメージを『手術までに』作り上げてから手術に望まなくてはなりません。まだ執刀したことがない手術なら先輩の手術を見たりや医学書を読んでイメージを作り上げます。絵を描いて紙上のオペをしたりもします。もちろん病気の状態は患者さんごとに異なりますからイメージ通りにはならないことも多いのですが、手術の前の夜、布団に入ってから頭の中で手術をすることは欠かせませんでした。
これに対し美容外科の手術は目なら目だけというように場面の展開はあまりありません。しかし自分の手術操作がどのような効果になるか、つまりどのようなシルエットになるかを『手術終了まで』イメージし続けなくてはなりません。カウンセリングの日に手術を希望される方が多いので「布団の中で」とはいかず、手術までのごく短い時間でイメージを作り上げなくてはいけません。もちろんフェイスリフトや豊胸、乳房縮小、脂肪吸引など場面の展開のある手術では外科の手術のようなイメージングも必要です。
外科医なのだからテレビドラマの外科医のように医学的根拠に基づいて次から次へと切ったり縫ったりしているのだろう、と思われている方も多いかと思いますが外科医の頭の中ではそんなことも起こっているのです。
色々なスポーツでもイメージトレーニングが重要であることは立証されています。スポーツでも、手術でも、そして美しくなるためにもイメージングは重要なのです。なろうと思わないものにはなれないと思います。 まずはイメージから、です。

スーパースターにだって、 なろうと思わなければなれません
「顔は作れます」と言っても美容外科の手術の話ではありません。以前コラムで書いた主観で見る顔、客観で見る顔を自分で美しくする方法です。今回はその初めとして鏡を見る時間を大切にすることについてです。ほとんどの女性は毎日鏡を見ていると思いますが、毎日のノルマのように同じ見方をしていませんか。
9月に初めてお化粧をするのは1日ですか、それとも3日の月曜日ですか?その朝は目覚ましをほんの少しだけ早くセットしてください。
まだ暑い日もありますが日差しにはもう夏の勢いはありません。いつまでも夏の暑さを引きずってはいけません。お化粧を少し変えてみるのもとてもいいことだと思います。女優さんが鏡の前で変身するように鏡の前で涼しい秋をイメージして夏を忘れ、颯爽とした顔になりきってください。心地よい秋風の中を颯爽と歩く自分をイメージして鏡の自分をそのイメージに重ねていってください。イメージすることで変わってゆくことは多くの女優さん達が証明しています。イメージできないものにはなれないし、またイメージできないことは出来ないと思います。まずはイメージから・・・

人や人の美しさは花火のように、はかないものではないはずです
静岡はお祭りが多くて毎日のようにどこかで必ず花火が上がっています。花火は人一倍好きなのですが、自分が目にしている花火を見ることが出来なくなってしまった人たちのことを想いだしてしまうのは・・・年のせいでしょうか。
僕は子供の頃は一応ガキ大将だったのでそんなことはおくびにも出しませんでしたが、実は幽霊がとても恐くて暗いところに一人では行けませんでした(^^ゞ でも今はたとえ幽霊でも、会えなくなってしまった人に会えるのならば幽霊でも出てきてもらいたいと思うようになりました・・・これも年のせいでしょうか。
今年の花火を見られた人は、見ることが出来なかった人の分も来年の花火まで頑張って、来年も、そして次の夏も、毎年花火を見られるように自分を大切にしてもらいたいと思います。

人や人の美しさは花火のように、はかないものではないはずです