院長コラム
ラ・クリニカは開院18周年を迎えました。これも、何度もご来院頂いてる多くの患者様のおかげと、スタッフ一同、心から感謝をしております。
ラ・クリニカは開院18周年を迎えました。これも、何度もご来院頂いてる多くの患者様のおかげと、スタッフ一同、心から感謝をしております。
日本人が1日だけキリスト教徒になるクリスマスも終わり、もうすぐ「あけましておめでとう」です。ではどうしてお正月は「おめでとう」なのでしょうか?クリスマスなど色々なイベントがありますが、お正月以外で「おめでとう」と言うのは・・・誕生日ぐらいですよね!そう、元旦はみんなのお誕生日なのです!?
昔の日本では誕生日は誰でも元旦だったのです!日本人の、いわゆる平均寿命は江戸時代には30才、50才を超えたのも戦後のことなのです!つまり1年間を無事に生き延びるということは大変なことだったのです。ですからお正月になると、1年間無事に生きてきて、お誕生日「おめでとう」と言うようになったのです。
僕もまた1年間生きさせてもらい、元旦を迎えられそうです。感謝&感謝。
先日、町を歩いていたら「もう着くよ」と言いながら女性が僕を追い越して行きました。その女性はスマホで相手の顔を見ながら話していたのです。その後ろ姿を見て、まだスマホもインターネットもなかった頃のことを思い出しました。
彼女が海外に留学するとき、成田から「今から行ってきます」という涙声の電話をしてきました。それぐらい海外が遠かった頃のお話です。
国際電話なんて高くてかけられなくて、片道5日の手紙だけしか連絡の取り方がありませんでした。ポストにエアメイルが入っていると、部屋に駆け込んで何回も何回も読み返しました。僕が初めてアメリカに会いに行った時も、「手紙は着いているだろうか?」「空港に来てくれているのだろうか?」と顔を見る、その瞬間まで心配・不安でいっぱいでした。でもその分、会えた時の喜びもひとしおだったのです。
今は世界中のどこにいてもスマホで顔を見ながら話すことができます(しかもほとんどタダで!)。「会えるのだろうか?」なんて心配はこの世の中から消えてしまったようにも思えます。でも会ったら嬉しいだろうし・・・昔と今とどちらの方がいいなんてないでしょうが・・・
その後、僕の力の無さで彼女とは会えなくなってしまいました。でも、あの会えた瞬間は今でも忘れていませんし、時間にも負けないつもりです。
あなたにもそんな瞬間が、たとえそれが片想いだったとしても、あったはずです。そんな素敵な瞬間を忘れてしまったらもったいないです。たまには思い出してください。思い出した瞬間、あなたはもっと輝くはずです。
な~んて書くと僕が子役でドラマに出ていた・・・なんて思う方はいませんよね(^_^;
今では癌の告知は当たり前のようになっていますが、かつてはほとんどありませんでした。世間ではまだ、癌=死・絶望と思われていた頃の話しです。
当時はたいていの場合、患者さんの家族から「本人には癌とは知らせないでください」と頼まれました。ですから本人には嘘の病名を告げるのです。
ところが嘘というのはいったんついたらず~っとつき通さなければなりません。次から次へと出てくる症状について患者さんに嘘の説明をし続けなければなりません。検査結果が目を覆いたくなるような深刻な結果でも、患者さんには「大丈夫でしたよ」と笑顔で言わなければなりませんでした。でも僕だって人間です。深刻な気持で笑顔を作るのは容易ではありません。
そんな患者さんの病室に行く時、その病室のある廊下へ曲がる前に、僕は自分のほっぺたをパンパンと叩いて、思いっきりニッカーと笑って笑顔の練習をしました。
静岡に来て、美容外科を初めてもうすぐ9年になります。たくさんの患者さんとお付き合いをしていると、患者さんが病気になって病気の話しになることもあります。そんな時、僕の気持ちや身体は、一瞬にしてあの頃に戻ってしまいます・・・職業病ですね(^^ゞ
何を持って逃げるか?と言っても、彼や御主人に三行半(みくだりはん)を突きつけた時に何を持って逃げるかではありません(それも大事かもしれませんが^_^;)。
先日テレビはどこも大洪水の特集をしていました。でもその後はパッタリとなくなってしまいました。一時のお祭りではないのに(-_-#)と思いました。まぁマスコミなんてそんなものですから放っておいて、自分たちのことを考えましょう。
静岡だっていつかは必ず地震や津波が来るのです。洪水にもなるかもしれません。その時に何を持って逃げるか?ということです。
僕がまだ小さかった頃、母に聞かれました。「家が火事になったら何を持って逃げる?」僕の頭の中にはおもちゃぐらいしか浮かびませんでした。母は「出来るなら、アルバムを持って逃げなさい」「お父さんが写してくれた写真を持って逃げなさい」と言いました。僕が???となっていると、「お金や高価なものは無くなったってどうにかなる。想い出は大切にしないといけないよ」と言いました。父の記憶はほんの少ししかありませんでしたが、弟と3人でアルバムを本棚の上から、すぐ手の届くところに移しました。
さて、皆さんは何を持って逃げますか?大切な命を持って逃げるのはもちろんですが。
追記:前回のコラムで紹介したジャンティさんが、9月末で50年以上の歴史に幕を下ろすことになってしまいました。またひとつ、名店が幻になってしまいます。
梅雨が明けて夜空には夏の星がきらめくようになりました。夜空の星はその場所も変えずに光り続けます。しかし流れ星になるとあっという間にその光は見えなくなってしまいます。
過日、一つの星が流れ星になりました。輝いていた星が流れ星になってしまいました。その星は静岡が日本に、いえ世界に誇れるチーズ・ソムリエのパイオニアとも言える女性でした。洞爺湖サミット(先進国首脳会議)では各国の代表にチーズを提供しました。人としてももちろん素晴らしい方でした。
僕が静岡に来て9年近くが経ちますが、静岡でこんなにも悲しい、悔しいことは初めてです。でも僕は泣きません。だって、僕なんかよりもはるかに悲しく無念なのは流れ星、本人だと思うからです。
僕が生きている限り、これからどれほどの流れ星を見送るのかは分かりません。でも夜空の星を見上げられるということは、僕はまだ生きているということです。流れ星になった星の分までまだまだ頑張らなくてはと思います。
星の光がひとつだけ見えなくなりましたがお店は輝いています。このお店を始めて50年以上のマダムがカウンターにご健在です!静岡でワインやチーズを味わうならば、絶対に外せないお店です。絵をクリックすると「レストラン&バー・ジャンティ」のサイトに飛びます。
「ソープと石けんは違う」なんて言うと「英語の授業をサボっていただろう」なんて言われそうですが・・・確かに授業中はよく眠っておりましたが、そういうことではありません。
皆さんが石けんだと思って使っているものには、石けんではないものが意外に多く、しかもそれがお肌にはよくないというお話です。
本当の石けんとは天然の油脂から作られた高級脂肪酸のアルカリ塩というものです。ところが、例えばポンプ式のボディソープ、ハンドソープ、洗顔フォームの多くは界面活性剤という、『お皿洗いの洗剤』みたいなものなのです!
石けんは落ちやすく、もし流し残しが少しくらいあってもアルカリ性なので悪さはしません。ところが界面活性剤はお肌に残りやすく、しかもその残ったものがお肌のバリア機能を低下させてお肌にダメージを与えます。
皆さんが使われている「石けん」の成分表示を見て下さい。「石けん」と書いてあれば合格。「全身洗浄料」「洗浄剤」などだったら早めに変えた方がよいでしょう。
春雨が終わった後の心地よい季節があっという間に過ぎ去ってしまい、石けんを使う機会も多くなる季節になってしまいました…とここまで書いたら梅雨入りしてしまいました(@_@;)
ともかく、以前のコラム「不潔のすすめ」にも書きましたが、清潔過ぎ、洗いすぎはNGです。
コートをしまって、「ファッション」を楽しめる季節になってきました。皆さんはファッションという言葉から何を連想しますか?ほとんどの方は服装を思い浮かべると思います。
しかしファッションFashionの語源をさかのぼるとラテン語のFctio:「人が作るもの」にたどり着きます。ここから派生して、考え方、思想など内面に付けているもの、身に付けているもの、流行、そして日本では服装という意味を持つようになったのです。
言い換えれば、ファッションという言葉には、服装だけではなく、愛情や教養など身に付けているものすべてが含まれるのです。
クリニカの患者さんにもいらっしゃいますが、やさしさや思いやりがにじみ出ていて、みんなに元気や明るさを配って歩いているような素敵な方っていますよね。そんな方は愛情や教養など、目には見えない素敵な服を身にまとっているのだと思います。さてあなたのファッションは?
外科の頃もそうでしたが美容外科医になってからも、たまに聞かれることがあります。「先生の得意な手術は何ですか?」と。僕は必ずこう答えます。「僕の得意な手術はありません」と。そうすると患者さんの目は必ず(?_?)か(・o・)になります。もちろんその理由をちゃんと説明します。
得意な手術があるということは、言い換えれば他の手術は得意な手術ほどではないということになってしまいます。外科で言えば、胃癌はきちんと取り切れるが他の癌では取り切れないかもしれない、ということになり患者さんの命にも関わってきます。美容外科では命に関わることはないにしても、豊胸はきれいだけど二重はいまいちということにもなりかねません。これでは患者さんはたまったもんじゃありませんよね。
ですから僕は医者になってから手術はもちろん、診察、検査などすべてにおいて不得意を作らないように心がけてきました。その結果、「得意な手術」もない訳です。
愛について。好き・好き。というコラムの次はキスか!まだ寒いのに頭の中に桜が咲いたか!?と思われるかもしれませんがそうではありません。少しは医者っぽいお話です。
動物の口は汚いと思っている方が多いと思います。しかし皆さんの口にはネコやイヌの口よりもたくさんのバイ菌が住み着いているんです!!!人の口の中には、なんと700種類以上のバイ菌が住み着いているのです!ではキスをするとどれくらいのバイ菌が移るか?こんなことを研究した医者がいるんです!何のためにこんな研究をしたのかは全く分かりませんが(?_?)とにかくちゃんとした方法で調べて論文にしたのです。その結果、10秒間のキスで、8000万個(8千ではないですよ)が口移しになるそうです(◎-◎;)
こんなことを書くと、「キスをするな」と言いたいのか?と言われるかもしれませんがそうではありません。人の身体はバイ菌だらけ、ということです。以前のコラム「不潔のすすめ」にも書きましたが、人の身体には700兆以上のバイ菌が住み着いていて、それが身体のバランスをとっているのです。
冬になると「肌がチクチクする」とか「肌が痒い」「肌が荒れる」と言う患者さんが多くなります。話を聞くと、たいていは洗いすぎになっています。以前にも書きましたが、きれい好き過ぎはよくないのです。
でも歯磨きはちゃんとしてくださいね(^O^)/というのは、口の中のバイ菌の一部が糖尿病や心臓病などに関係していることが分かってきたからです!
「好き・好き」なんて書くと、「バレンタインはまだだぞ」、「今頃になって発情したのか!」と思われるかもしれませんがそうではありません。
今日のニュースでたくさん流されていたように、20年前の今日、1月17日、神戸の町を大地震が襲いました。大地震だけではなく火山の噴火、津波などがこんなにたくさんある国は他にはないと思います。夏には水不足、台風。そして冬になれば大雪。こんなに自然災害の多い国は他にはないと思います。でも僕は好きです、そんな日本でも。そして日本に生まれて本当によかったと思います。
ここで「だから好き」と書くと、災害が好きなのか!?と思われるかもしれませんがそうではありません。日本列島に住み着いた日本人の祖先は様々な災害と闘ってきました。いえ、生きるために戦かってこざるを得なかったのです。でもその長い歴史の中で色々な努力を続け、助け合い、有形・無形の日本を作り上げられてきたのだと思います。物質的な繁栄だけではなく、日本人が持っている素晴らしい精神、気持ち、心などを作り上げてきたのだと思います。だから、災害のおかげと言うのは変ですが、歴史に鍛えられてきた日本、日本人が好きなのです。
でも最近は不安も感じます。悲しいニュース、それも以前の日本ではあり得なかったようなことが流されています。節操や節度も薄れてきているように思います。お金中心にもなってきているような気もします。オレオレ詐欺みたいに不安に付け込んでお金をだまし取ったり。身近な例だと、患者さんを利益の対象としか見ないような営利中心の美容外科チェーンが全国展開したり。日本はとても平和だと思いますが、これからの日本に不安を持っているのは僕だけでしょうか?
話は変わりますが、昨年の大晦日が水曜日でした。休診日なのでお休みでした。大晦日に仕事をしなかったのは、僕は医者になって初めてでした!(^^)!クリニカを始めるまで、外科医だった時は大晦日もお正月もありませんでしたから。こんな平和な日本で、しかも大晦日にお休みできるなんてバチが当たるんじゃないかと思いました。な?んて思っているうちに1月も半ばを過ぎてしまいました!今年も色々な恩返しをしないとまたすぐに大晦日が来てしまいます。っと焦り始めている僕はせっかち過ぎでしょうか(?_?)