院長コラム
ラ・クリニカは開院18周年を迎えました。これも、何度もご来院頂いてる多くの患者様のおかげと、スタッフ一同、心から感謝をしております。
ラ・クリニカは開院18周年を迎えました。これも、何度もご来院頂いてる多くの患者様のおかげと、スタッフ一同、心から感謝をしております。
明日はクリスマス・イブです。一人一人いろいろなクリスマスがあると思います。僕も年令と同じ数だけのクリスマスがありました。小さいときにはクリスマスの意味も分からずに、ただ何となく「今夜はいつもと違うぞ」と思っていた頃もありました。
うちの玄関の横には小さな樅(もみ)の木がありクリスマスになると父がそれを掘り起こして部屋に飾っていました。父が亡くなったので、これは僕がやらなくちゃと思い父が掘り起こしていた様子を思い出して、まねをして掘り起こして部屋に飾りました。でもしょせん小さな子供のやることですからもみの木の根っこを切ってしまっていて、クリスマスが終わって玄関の横に植え戻したのですが枯れてしまいました。その枯れてゆくもみの木の印象が強かったのか、ぼくはクリスマスツリーがどうも苦手で、街角のツリーを見るとなぜかコートの襟を立てたくなります。5畳半の下宿で(もちろん風呂無しトイレ無し^_^;)一人クリスマスもありました(これってクリスマスとは言わないのかな(^^ゞ。
僕は美容外科医になる前は外科医でしたが外科医の時に病院以外でクリスマスを迎えたことはただの1回もありませんでした。クリスマスの夜に緊急手術をしたこともありますし、また患者さんの最後を看取って、医学の限界に悔しい思いをしたこともあります。
「今年のクリスマスは何にも無いや」なんて思っている方もいるかもしれません。でも人生には色んな12月24日があると思います。去年の12月24日から1年間生きてこられたのですから、すべてのことに、ほんの少しでも感謝してみてもいいのではないかと思います。
だいぶ前のコラムで「チリのサンタは夏バテ気味」と書きましたが、オーストラリアのサンタはサーフィンに乗ってくるそうです!?人生にも、世界にも色々なクリスマスがありますね。でも世界には戦争に巻き込まれたり貧困でクリスマスどころではない人達にもいます。ほんの少しでもいいですから、そのような人達に思いを馳せてくれればと思います。
今年の夏は暑く長かったのですがそれもやっと終わり気持ち良い秋風が吹くようになりした。ところで夏の暑さにバテて食欲が落ちて体重が減って「やったぁラッキー!(^^)!」なんて喜んでいる方はいませんか?そんな女性こそ「食欲の秋」に要注意です。結論から先に書くと、夏に体重が減った方はリバウンドしやすい、つまり太りやすい体質になっているのです(@_@;)
まずは「太る」とか「やせる」とはどういうことでしょうか?
人間は生きて行くためにエネルギー、いわゆるカロリーを消費します。この消費されるカロリーと食事で得られるカロリーがつり合っていると体重は変化しません(図1)。食事で得たカロリーが多いと余ったカロリーが脂肪になり太るのです(図2)。逆に食事で得られるカロリーが少ないと足りない分やせます(図3)。
ふたたび図1に戻りますが、消費されるカロリーは基礎代謝とその他に分けることが出来ます。基礎代謝とは体温を保ったり、心臓を動かしたり、脳を使ったり、生きて行くために最低限必要なカロリーです。運動したりするとカロリーを消費することは皆さんもご存じだと思いますが、これは「その他」に入ります。
実は図に示したように、人が消費するカロリーの60~70%、つまり大部分は基礎代謝に使われています。細かいメカニズムは省略しますが、図3の状態が続くと人間の身体は省エネタイプになります。
そして夏に体重が減った女性は秋になってもこの基礎代謝が下がったままの省エネタイプになっていることが多いのです(図4)。つまり消費されるカロリーが少なくなっているのです。
さてここで夏野やせ子さんと夏にやせなかった夏茂元気さんが食事に行って同じ量の食事をしたとします(図5)。図からも分かるように同じ量の食事なのに基礎代謝が落ちてしまった夏野やせ子さんは、結果としてカロリーオーバーになってしまうので、その分だけ太ってしまいます(>_<) 基礎代謝が下がっていない夏茂元気さんは秋の味覚を堪能しても太りません\(^O^)/
というわけで夏にやせた方、ダイエットをした女性は太りやすい体質になっているのです。
「食欲の秋」という言葉がありますが、私達人類の祖先は食物が少なくなる冬の前にたくさん食べることで冬を生き抜いてきたのです。つまり秋になって食欲が増すのは人類が生き延びるために獲得した本能、
体質なのでこれを我慢することは出来ません。 では夏にやせて基礎代謝が下がってしまった女性はどうしたらよいのでしょうか?これはもちろん基礎代謝を上げるしかありません。基礎代謝の回復について書くと、また長くなってしまうので後日にしますが、夏やせをしてしまった女性はとりあえず長風呂と無酸素運動(ジョギングなどの有酸素運動ではなくいわゆる筋トレと呼ばれるもの)を心がけて、『秋の味覚』にも注意してください。
秋の味覚の代表、松茸は香りもよく、美味しくて、しかもローカロリーです\(^O^)/
・・・でもお値段が・・・・
日本で一番、ということは世界で一番、といわれるのが岩手県の松茸ですが、これは岩手の米栂(こめつが)松茸です(実物を見たことはありませんが^_^;)
こんな松茸が静岡市内の公園に生えていたらいいのになぁ(Q_Q)↓
ドーン・パチパチパチパチ・・・昨夜、花火の煙が流れては消えて行くのを見ながら「じゃぁまた来年」と思い気持の中で手を振りました。年末でもないこんな暑い時期にこんなことを言うと、ビールの飲み過ぎでとうとうおつむに来たか!と思われるかもしれませんがそうではありません(多分^_^;)
日本はよいところですねぇ、だってお盆があるのですから。いなくなってしまった人達がみんな帰ってきてくれるお盆があるのですから。研修医時代に一緒に「連れション」をした友達も、父も、おばぁちゃんも、みんなみんな帰ってきてくれます。
静岡市の街中にある八幡神社の花火です。静岡は花火大会が多いのですが、ここの花火が打ち上げられるともうそろそろお盆も終わりです。天国への帰省ラッシュが始まります。迎えてくれる人がいなければみんなは帰って来られません。お盆に帰ってきてくれるみんなのおかげで今の僕たちがあるのだと思います。来年のお盆まで元気で、またみんなを迎えられるようにしておくことは、生きさせてもらっている僕たちみんなの義務だと思います。
前回のコラムで女性の別腹について書きましたが今回は男性の別腹について書きます。女性の別腹に入って行くのは甘いスウィーツでしたが男の場合は、お酒を飲んだあとの「ラーメン」です。まずこの仕組みを前回と同じように生理学的に説明します。「血糖値」に関しては前回のコラムを読んで理解してください。
女性の別腹は栄養を蓄え出産や元気な子孫を残すために進化論的にも意義があると書きましたが男の別腹はどうかというと・・・全く意味がありません(>_<)ゞただただメタボになるだけで女性の別腹のように言い訳は通りません。ですからそんな男性がいたら「あ~ぁメタボ一直線だなぁ」って笑っちゃえばいいんです(^_^;)
でもこの別腹は男性だけではありません!お酒を飲んだ女性にも生じますから飲酒のあとの甘いものやラーメンにはくれぐれもお気を付けください<m(__)m>
とはいえラーメンってやっぱり美味しいですよね~
人によって好みの違いはありますが、静岡で僕の一押しは常盤町にある「すがい」さんの豚骨ラーメンです(^^ゞ 焼き鳥屋さんなのですが昼の1時間半だけはラーメンが食べられます\(^O^)/
今日もクリニカのスタッフはお昼ご飯の直後から甘いものを食べています!しかも患者さんからの差し入れなどがあるのでその量も半端ではありません!!!「ご飯を食べた直後によくそんな甘いものをガッツリ食べられるね!?」と僕が聞くと必ず返ってくるのが「甘いものは別腹だから」という返事です(?_?)
女性がデザート用の胃袋を持っているわけではありません(当たり前ですね(^^ゞ)。ではこの「女性の別腹(べつばら)」とはいったい何なのかを今回は生理学的、進化論的に説明します。
まず血糖値とインシュリンについて理解してください。血糖値とは血液中に含まれるブドウ糖の濃さでこれがある程度以下に低くなると空腹を感じます。そして食事をしたり甘いものを食べると血液中のブドウ糖が増えて血糖値が高くなり十分な値になると満腹を感じます。インシュリンは膵臓から出るホルモンの一種で血糖値を下げる働きをします。ここからはグラフを見ながら読んでください。
男性の場合はインシュリンが女性ほど急激には出てこないので、この血糖値の低下が少なく、別腹があまり生じないのです。
というわけでスウィーツが別腹に入って行くのは女性の体質上仕方のない特技!?なのです。でもこの体質のおかげでは人類は進化・繁栄してきたのです。つまり進化論的に考えるとこの体質を持っている女性のみが食物の乏しかった原始時代でも妊娠や出産のための栄養を蓄えることができ、子孫を増やすことができたのです。
だからもし男性に「食事をしたばかりなのにスウィーツをよく食べるねぇ!」と言われたら、「この特技のおかげで人類は進化・繁栄してきたのよ」と言い返せばよいのです。
とここまで書いて気がついたのですが、このコラムをクリニカのスタッフが読んだら・・・もう僕は何も言えませんね(^_^;)
この日のデザートは患者さんが差し入れてくださったケーキと僕が学会の帰りに買ってきた赤福でした・・・があっというまに完食されてしまいました(◎-◎;)
以前のコラムでオリンピック選手がどれぐらいものすごい練習をしているかということを書きました。今回はその練習量が選手の顔に出ていて、毎日たくさんの患者さんの顔を見ている美容外科医の目がついそこに行ってしまうというちょっぴり美容外科医的なことを書きます。
筋肉は鍛えれば鍛えるほど、つまり力を入れれば入れるほど発達して太くなります。これは顔の筋肉にも言えます。また重量挙げのような競技はもちろんですがあの華麗で美しいフィギュアスケートにもあてはまります。フィギュアスケートの競技自体はほんの数分ですし、競技中は笑顔を絶やさないで華麗に滑り続けていますが、想像がつかないぐらい踏ん張って歯をガッチリかみしめているのです。その結果どうなるかというと咬筋、つまり歯をかみしめる時に使う筋肉(頬の耳に近い部分でギュッとかみしめると固くなるところ)が発達してきてエラが張ってきてしまいます。スポーツ選手ではなくても美容外科にはこのエラの治療に来る方が少なくありません。ですからオリンピックを見ていてもつい視線が選手のエラにいってしまうのです(^_^;)
美容外科にエラの治療に来る方はほとんどが眠っている間の歯ぎしりが激しい方です。歯ぎしりをする時には固いものを食べる時のなんと10倍から20倍の力がかかっているそうです。目が覚めている時にはとてもではありませんが出せない強い力です。オリンピック選手達は4年、いえもっともっと遙かに長い練習の時にそれほど歯を食いしばってきたのです。誰よりもたくさん練習をしても試合に勝てる保証なんてありません。それでも文字通り歯を食いしばって頑張ってきたのですから負けたっていいじゃないですか、ケガさえしなければそれでいいのではないかと僕は思います。
今回はちょっぴり医学的なことを書きます(一応僕も医者なので^^ゞ)「うがい」についてです。
新型インフルエンザも峠を越したようですが寒さはまだまだこれからです。クリニカに通われている患者さんでのどが痛い、痰が出るなど上気道炎の症状の方に薬をお出しすることもあるのですが、やはりなんと言っても大事なのは予防です。風邪の一番の予防がうがいと手洗いであることを知っている方は少なくないと思います。
そのうがいについてです。何でうがいをするかです。薬局に行けば色々なうがい薬が売られていますし、クリニカでもうがい薬を出すことがあります。
でも病気になる前の「予防」としてうがい薬を使ってはいけません!予防としてうがい薬を使うとかえって上気道炎などになりやすくなってしまうのです!!そのメカニズムは医学的にも解明されていませんが、病気にまだなっていないのにうがい薬を使うのは良くないのです。うがい薬といっても薬はしょせん毒ですから、多分ですが、うがい薬がのどの粘膜にダメージを与えて感染しやすくしてしまうのでしょう。
では何でうがいをしたらよいかというと、静岡にたくさんあるもの、そうお茶です!統計医学的にお茶でうがいをしている人の方が上気道炎などになりにくいことが証明されています。風邪などの病気はもちろんですが風邪薬なども肌の調子を悪くします。
静岡に住んでいてお茶を利用しないなんてもったいないですね。お茶でうがいをして冬を乗り切ってもらえればと思います(お茶はお肌にも健康にもいいんですよ)。