静岡市駿河区の美容外科、美容皮膚科、
医療脱毛女性専用クリニック
ラ ・ クリニカ シズオカ  医療法人社団  静美心会

医者「痛みはどうですか?」ー患者さん「大丈夫です」・・・ではなくて

ラ・クリニカは開院18周年を迎えました。これも、何度もご来院頂いてる多くの患者様のおかげと、スタッフ一同、心から感謝をしております。

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医者「痛みはどうですか?」ー患者さん「大丈夫です」・・・ではなくて

 前回痛いのが嫌いと書きましたが、今回は「痛み」について書きます。

 腹痛などで病院に行って、医者や看護師さんに痛みについて聞かれた経験のある方は多いと思います。診察や治療の時に「痛みはどうですか?」と聞かれてどのように答えましたか?「大丈夫です」なんて答えたりしていませんか?痛みは目に見えませんからその状態を言葉で表現するのは非常に難しいのですが痛みの状態は診断のための重要な要素です。痛みの種類、変化、強さが重要なのです。ですから刺すような痛みか鈍い痛みか、痛みが強くなってきているのかそれとも同じぐらいで続いているのか。強弱を繰り返しているのか、動いた時だけ痛いのかなど痛みに関する情報は診断のために非常に重要なのです。つまり医者や看護婦さんは、患者さんに「大丈夫」と言われても診断にはほとんど役に立たないのです。

 これから12月に向けて忙しくなる方が多いと思います。予防が第一ですがもしどこかが痛くて病院に行く時には頭の中で自分の痛みについて整理してください。医者が診断しやすければそれだけ誤診も少なくなりますし、時間も省けます。みんながそうすれば待合室でのあの長い時間も短くなります。

 痛みを除くための方法として麻酔があります。手術に麻酔は不可欠ですが、外科医は緊急時や麻酔医のいない病院でなどでは自分で麻酔をかけて自分で手術をすることが少なくありません。このため外科に入ったらまず麻酔科研修といって麻酔科で麻酔の技術を身につけます。僕は麻酔科研修の時に「患者さんの痛みに関して敏感にならなくてはいけない」と厳しく教え込まれました。しかし患者さんの痛みを正確に理解するのは今でもまだまだ難しく、まだまだ未熟だと思います。

 先ほど痛みは目に見えないから、と書きましたが痛みの強さを測る器械というのがあります!しかし万能ではなくまた病院で使うには実用的でもないようです。

 もちろん心の痛みを測る器械なんてありません。また「心が痛いですか?」なんて聞いても「治療」にはならないかもしれません。心の麻酔もありません。自分の痛みも他の人の痛みも、身体の痛みも心の痛みも、予防が第一だと思います。

「Coco」Paris,1952
これからの季節、このような方が増えますが・・・
このココという紳士!?は「どんな痛みだって飲んじまえば大丈夫!」と言っているのではありません。