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バックナンバー(2008年版)

2008年12月21日 「深さ」ー思いやり、愛情の深さについて

 思いやりや愛情の「深さ」について考えたことがありますか?「深さ」というとどのような深さを連想しますか?深い思いやり、深い愛情というと深い海のような「深さ」を連想される方が多いと思います。つまり深い所「まで」ある思いやり、愛情です。でも僕はもう一つの「深さ」があると思います。

 それは思いやりや愛情が「どれだけ深い所にあるか」という深さです。つまり目に見えるような浅い所にあるか、全く見えないぐらい深い所にあるかということです。例えばクリスマスプレゼント、これは目に見えるものです。これに対して、その人に気がつかれないようにその人のためになるような言葉をさりげなくかけたり、親切をした場合それがどんなに大きくても、その人に気付かれない限り、目には見えない深い所にある愛情ということになります。(説明が下手なので図にしましたが・・・こんな図、書く人なんていないですよね(^^ゞ)

(左) 深くまであるやさしさ
(右) 大きいけれど深くて見えないやさしさ

 目に見えないやさしさ、思いやり、そして愛情はどれだけたくさんあっても見えませんから気がつきません。でも、誰でもみんなそのような目には見えないたくさんの思いやりや愛情に支えられているのだと思います。

 クリスマスプレゼントはうれしいものです。しかし誰でも、数え切れないぐらいの見えないプレゼントをもらって生きているのだと思います。

『市庁舎前のキス』1950
ロベール・ドアノー

 ちなみに僕がまだ小学生だった頃、母にこんなことを言われました。「人に親切にしても親切にしたことがその人に分かってしまったら、その親切の値打ちは半分になる。僕の母もサバを読んでいるばかりではなく、ホンのたまにはいいことも言うようです(^_^;)

 僕だってクリスマスにこんなかっこいいことをしたかった頃もありました・・・
 でも外科の頃は、病院以外でクリスマスを迎えたことは1回もありませんでした(>_<)ゞ

2008年11月22日 医者「痛みはどうですか?」ー患者さん「大丈夫です」・・・ではなくて

 前回痛いのが嫌いと書きましたが、今回は「痛み」について書きます。

 腹痛などで病院に行って、医者や看護師さんに痛みについて聞かれた経験のある方は多いと思います。診察や治療の時に「痛みはどうですか?」と聞かれてどのように答えましたか?「大丈夫です」なんて答えたりしていませんか?痛みは目に見えませんからその状態を言葉で表現するのは非常に難しいのですが痛みの状態は診断のための重要な要素です。痛みの種類、変化、強さが重要なのです。ですから刺すような痛みか鈍い痛みか、痛みが強くなってきているのかそれとも同じぐらいで続いているのか。強弱を繰り返しているのか、動いた時だけ痛いのかなど痛みに関する情報は診断のために非常に重要なのです。つまり医者や看護婦さんは、患者さんに「大丈夫」と言われても診断にはほとんど役に立たないのです。

 これから12月に向けて忙しくなる方が多いと思います。予防が第一ですがもしどこかが痛くて病院に行く時には頭の中で自分の痛みについて整理してください。医者が診断しやすければそれだけ誤診も少なくなりますし、時間も省けます。みんながそうすれば待合室でのあの長い時間も短くなります。

 痛みを除くための方法として麻酔があります。手術に麻酔は不可欠ですが、外科医は緊急時や麻酔医のいない病院でなどでは自分で麻酔をかけて自分で手術をすることが少なくありません。このため外科に入ったらまず麻酔科研修といって麻酔科で麻酔の技術を身につけます。僕は麻酔科研修の時に「患者さんの痛みに関して敏感にならなくてはいけない」と厳しく教え込まれました。しかし患者さんの痛みを正確に理解するのは今でもまだまだ難しく、まだまだ未熟だと思います。

 先ほど痛みは目に見えないから、と書きましたが痛みの強さを測る器械というのがあります!しかし万能ではなくまた病院で使うには実用的でもないようです。

 もちろん心の痛みを測る器械なんてありません。また「心が痛いですか?」なんて聞いても「治療」にはならないかもしれません。心の麻酔もありません。自分の痛みも他の人の痛みも、身体の痛みも心の痛みも、予防が第一だと思います。

「Coco」Paris,1952
これからの季節、このような方が増えますが・・・
このココという紳士!?は「どんな痛みだって飲んじまえば大丈夫!」と言っているのではありません。

2008年10月14日 ナースキャップの想い出

 「ナースキャップの想い出」と言っても、ある若き天才外科医が白衣の天使と恋に落ちたが・・・なんてロマンスではありませんし、ましてやどこかの教授が忘年会でナースキャップをかぶって踊って大ひんしゅくを買ったという話でもありません。

 ナースキャップ(看護婦さん)に関する想い出を書いて少しでも僕と医療との関わりやクリニカを理解してもらえればと思います。想い出は遠い順に書きますので僕の記憶力にもよりますが(^_^;)数回にはなると思います。まず第1回は僕がまだ幼稚園に入る前のつらい?想い出です。子供の頃に看護婦さんに接する機会といえばやはり予防接種です。

 僕が生まれた病院はカソリック系の病院だったので(僕はキリスト教ではありませんが)看護師さんではなくシスターと呼ばれていて大きなナースキャップを付けていました。シスターさんはとても綺麗でかっこよかったのですがその手には・・・ガラスの注射器※(古いですね^_^;)が・・・

 まだ幼稚園にも入っていない小さな僕にとってその注射器はどんな爆弾よりも大きく見え、口から心臓が飛び出してしまいそうでした。そしてベッドの上にうつぶせになり、お尻を出して・・・・その後でおそってきた痛みは未だにトラウマになっています。そしてその時から今に至るまで、正直言って僕は病院も注射も大嫌いです(>_<)ゞ

 痛いのは人一倍嫌いですから患者さんに痛い思いをさせるのも大嫌いです。ですから癌の治療などでも出来るだけ痛くない、例えば出来るだけ注射をしないで済むにはどうしたらいいかをいつも秘かに(外科医が「痛いのは嫌い」なんて言ったら笑われちゃいますから)考えていました。ただ出来るだけ痛くなく、しかも治療は十分にとなると看護婦さんや検査技師さんの手間が多くなってしまうのでひんしゅくを買っていたかもしれませんが(>_<)ゞ

クリニカでは目的によってはいまでもガラスの注射器を使っています。

 クリニカでうんと細いけどうんと高価な注射針を使い始めた時も「痛みをそんなに嫌うのは先生だけですよ」とスタッフ全員の笑われものにされてしまいました。でも・・・痛いのが嫌いなのは僕だけではないですよね?(^^ゞ

 後日談:当時の僕は「予防接種」というものを知らず、「良い子にしていないから注射されるんだ」と言われ、まだその頃は僕も純朴だったので!?良い子になろうと努めていましたが?、僕の中ではこれが母にだまされた最初の記憶です(T.T)

シスターさんはとても綺麗だったのですが・・・ オードリー・ヘップバーン 1959 (手前は天才外科医だそうです)

2008年09月07日 なんて素晴らしく、そしてなんて愚かなんでしょう

 今年の夏ももう足音だけになってきました。人の最も素晴らしい一面と、最も愚かな一面を同時に見せてくれた夏でした。

 素晴らしい一面はもちろん、巨人・大鵬・卵焼き(こんな言葉はもうと~っくに死語ですね^_^;)ではなくてソフト・なでしこ・卵焼きです(卵焼きがごちそうだなんて思う子供はもういませんね…>_<…)そして素晴らしい闘いはまだ17日まで続いています。戦争で負傷した兵士のリハビリとして「手術よりスポーツを」という理念で始まったそうです。

2008.9月7日 開会式 北京

 ところが人間の素晴らしい一面を見せてくれた今年の夏は、人間の最も愚かな一面をも見せつけてくれてしまいました。それは日本からは近くはありませんが、グルジアという国で同じ人間によって引き起こされてしまいました。素晴らしい一面も愚かな一面も・・・どちらも同じ人間です。

「敵を連れて」1966.1.29 ベトナム澤田教一撮影

 両目をケガして連行されている兵士は・・・まだ10代の女の子なのです。戦争なんてなければ綺麗なアオザイ(ベトナムの民族衣装)に身を包み、周りを明るく照らしていたかもしれません。この写真はもうずいぶん前の写真ですが・・・人はいつまで同じ愚かさを繰り返してゆくのでしょうか。

 人間は時として愚かで本当に大馬鹿者になってしまいます、でも本当に素晴らしいし、僕が一番大好きなのも人間です。だから医者になってしまったのですが・・・。

 平和な日本にいるということはそれだけで幸せなことだと思います。美しく周りを照らさないなんて幸せの無駄遣いだと思います・・・もったいない

2008年07月06日 負けたって(∩.∩)・・・身を削る女性アスリート達

 もうすぐオリンピックが始まります。世界中の人が色々な選手を応援して結果に一喜一憂するのかと思います。でも応援している選手が負けたり、あるいは競技の途中でリタイアしても拍手で讃えてもらいたいと思います。こんなふうに書いても決してスポーツマンシップを振り回しているのではありません。彼女たちがどれほど厳しい練習をしてきたかをもっと知ってもらいたいと思うからです。

東京1964「東洋の魔女」いえいえアニメのタイトルではありませんよ…>_<…

 オリンピックに出場するような選手の練習の厳しさは想像を絶するものがあります。でも言葉でこのように書いてもその厳しさをうまくは伝えられないので一つの事実を書きます。

 スポーツドクターによれば、女性アスリートには毎月の生理がない方が少なくないそうです。僕はこのことを聞いていたので以前、スケート選手だった橋本聖子さんが出産されたと聞いて少し驚いた記憶があります。後に橋本聖子さん自身も「生理も10年以上なかったし、まさか子供を産めるなんて思いませんでした。」とおっしゃっていました。

札幌1972ジャネット・リンだって僕以外のスタッフは???です(×_×)

 女性は急激なダイエットなどによる栄養失調で生理が来なくなって不妊症になってしまうことがあります。婦人科の医師によればダイエットが原因の場合、治療は決して簡単ではなく、スポーツ選手の場合も同じだそうです。しかし現在のスポーツ選手は専門の栄養士さんの指導で栄養はカロリー的にもバランス的にも普通の人以上にしっかり摂取していますから決して栄養失調ではありません。それなのに生理が来なくなってしまうのです。栄養を十分にしかもバランスよく取っていてもそれがすべて運動に費やされてしまう、それぐらい厳しく練習を続けたからなのです。もっとたくさん食べればいいじゃないかと思われるかもしれませんが、人間が食べて吸収できる量なんて限られています。

 長時間の競技やハードな競技はもちろんですが、そうではない競技においても、オリンピックに出られるだけの技術や技術を発揮できるだけの体力をつけるための練習はそれほどまでに厳しく、彼女たちはまさに身を削る努力をしてきているのです。このことを少しだけでも思い出しながら『みんな』を応援してもらえれば、と思います。

2008年06月08日 右も左もわからな・・・くてもいいんです

 昨年、このコラムで左右対称の顔なんてあり得ないということを書きましたが今回は「女性と左右」について書きます。

 クリニカは僕以外ほとんど女性のスタッフなのですが、患者さんのシミやホクロなどについて意見を交換するときにこんな会話が時々あります。

僕「・・さんのシミの変化はどうですか?」
スタッフ「右の大きなシミは反応がよくて左の小さなシミは」
僕「大きいのは左じゃない?」
スタッフ「あれっ(?_?)・・・え~と・・・患者さんがこっちを向いて(ここでスタッフはなぜかあさっての方を向きます!)こっち側だからえ~っと・・・(ここでスタッフの視線はなぜか宇宙の彼方を見つめます^_^;)・・・すいません、左でした!」

 また女性が車の助手席に乗って道案内をするときに、右の方を指さして「左に曲がって」などということも珍しくありません。なぜこのようなことが女性に多く起きるかというと女性と男性では大脳そのものが異なり、女性は右と左の区別が苦手!だからだそうです。

 ですからカウンセリングの時も僕は出来るだけ右とか左とかは言わないようにしています。しかし、つい「左は一重で右が奥二重ですね」などと言ってしまって、患者さんに宇宙の彼方を見つめさせてしまい、あわてて指さしながら「こちらの方が・・・」と言い直すこともあります(^^ゞ

 こんなことを書くと男性の方が優れていると言っているように思われてしまうかもしれませんがそうではありません。女性には女性の、男性には男性の得意分野、不得意な分野があり、それは大脳が異なるからなのだそうです。考えたり、思ったりする大脳自体が男女で異なるのです。ですから逆に男性がいくら優しくしても女性のような優しさ、親和性、調和性などを発揮することは難しいのです。

 上下が逆さまになったら大変ですが、左右の違いなんて単純なことは男にまかせておけばいいんです(まかせられると頑張っちゃったり男は単純ですし^_^;)。以前にも書きましたが女性にしかできない能力を発揮しないともったいないと思います。

小学校1年の時、僕はテストでこう書いていました僕の大脳は(?_?)

2008年04月14日 桜の季節にーちょっぴり臭いけど大きな幸せ

 静岡の桜はもうほとんど青葉になってきましたが、この季節になると想いだすことがあります。まだ医者になったばかりの研修医の時のことです。

 外科の同期の友人とトイレに行きました、いわゆる連れションというやつです(下品ですいません^_^;)そこで並んでおしっこをしながら、自分のおしっこを見ながらどちらからともなく、「おしっこが出るって幸せだよなぁ」という会話になりました。

 大学病院ですから彼も僕も重症はもちろんターミナルの患者さんも受け持っていました。人間の身体はうまくできていて、命に関わるような状態になると脳や心臓を守るために他の部分を犠牲にしてゆきます。例えば身体中の血管を縮めて身体中の血液を脳や心臓に集めたりします。その際、脳や心臓を守るためでも最後まで犠牲にされずに残されるのがおしっこを作る腎臓です。腎臓はお城で言えば内堀のようなものです。逆に言えば内堀がやられたら、腎臓までが犠牲になってしまったら・・・あとは想像に難くないと思います。僕も彼もそのような状態になってしまった患者さんに何とかして尿を出させようと色々な薬を使ったりしていました。健康な人なら尿が出すぎて倒れてしまうような薬剤をたくさん使っても重篤な患者さんには全く効き目がなく、また根本的な治療にもならないことは経験のある医者ならば誰でも知っています。

 彼も僕も夢を持って医者になったのですが、そのような患者さんの状態を変えることが出来ず自分の無力さに打ちのめされていました。医者になったばかりの研修医ですから何も分からず病院内を朝から晩まで体力に任せて走り回っていましたから当然身体もヘトヘトになっていました。彼と僕はまだ暗い明け方の病棟のトイレで連れションをしながら、自分のおしっこを見つめながら、どんなにヘトヘトでも今おしっこが出ている、生きている自分はとても幸せなんだと思いました。トイレに行って「あ~幸せ~\(^O^)/」なんて思う方は滅多にいないと思いますが、実は非常に大きな幸せなのです。

 もう何年も前になりますが、その友達と連れションをすることが出来なくなってしまいました。桜は散るから美しい、と聞くことがあります。しかし、人は散るから美しいのでは決してないと思います。

でも・・・トイレの中で「幸せ~!」と叫ぶのはやめてください。

2008年03月04日 歳なんてサバを読めばいいんですー年令の理論物理学的検証!?

 今回は年令のサバを読んでもウソつきにはならない!という「朗報」!?を理論物理学的に立証!してみます。

 アインシュタインという天才物理学者の名前を聞いたことがある方は少なくないと思います。彼の特殊相対性理論によれば速く動いている物体の中では時間の進みが遅くなるのです(この理論の正しさは90年ぐらい経ってから実験物理学で証明されました)。

Albert Einstein 1879~1955

 例えばオギャアと生まれたばかりの双子の赤ちゃんを一人は地球に残して、もう一人は光の速さに近い速さで飛べるロケットに乗せて、地球の時間で50年ほど宇宙を旅行してきたとします。50年後に再会した二人はどうなっているでしょうか。地球に残った赤ちゃんは当然50才になっています。ところがロケットに乗ってきた赤ちゃんは、ロケットの速さによりますが、まだ20才ということもあるのです。簡単に言えば、時間の流れる速さは動いている速さによって異なるのです。つまり時間の流れる速さはどこでも同じ、ではないのです。だから同じ年に生まれた人が◎◎才になっていても、あなたも◎◎年の時間を重ねたとは言えないのです。

天才物理学者は、晩年、自分の理論を元に核爆弾が作られたことに心を痛めていたそうです。

 理論物理学にもう一つ、4次元時空連続体という考え方があります。この世のすべては縦・横・高さ(三次元)で表される空間(物体)と時間が連続して成り立っている、という考え方です。これに基づくと、例えばある部屋の中でどれだけ時間が経ったかを証明するには、当たり前のことなのですが、そこに時計という物体を置いておかなければ分からないということになります。これを人に当てはめてみると、ある人の身体の中でその人が生まれてからどれだけ時間が経っているかは生まれたときから時計を入れておかなければ分からないということになります。そんな人いるわけありませんよね。ということはあなたが生まれてからあなたの体内でどれだけ時間が経過したかなんて誰にも分からないのです。

 以上の二つの理論をあなたに当てはめてみると、あなたの身体の中の時間の流れる速さは周囲と同じとは限らず、さらに、あなたが生まれてからどれぐらいの時間が身体の中で流れたかなんて誰にも分からないしまた証明も出来ないのです。戸籍上の年令なんて物差しの一つに過ぎないのです。自分で二十歳だと思えば誰もそれを否定したりは出来ないのです。「でも戸籍上は・・才だよ」と言われたら、「人間の書類上はそうかもしれないねぇ」な~んて言っちゃえばいいんです(悪用してはいけません^_^;)

 ちなみに僕の母が物理学を理解していたとは思えませんが・・・息子達にもサバを読んでいた時期がありました(>_<)ゞ

白髪は多くなりましたが
人間の年で言えばまだハタチ(∩.∩)

 僕はロケットに乗っていたわけではないのですが・・・前回のコラムから1ヶ月以上経ってしまいました(^_^;)

2008年01月20日 新春(遅すぎ^_^;)メディカルクイズ

 今年初めてのコラムはクイズから始めたいと思います。

 まず、あなたは十分な経験を積んだ優秀な救急外科医だと思ってください。そしてなぜか、救急処置に十分な器財、薬剤を積んで看護師達と車に乗って街中を走っています。 すると非常に大きな事故に遭遇しました。何十人もの人が負傷し、瀕死の重傷を負った人も多く横たわっています。事故は起こったばかりです。さぁ、あなたはまず最初に何をすべきでしょうか?

  1. 出血している人の止血をする。
  2. 傷から細菌が入らないように外傷を消毒する。
  3. 自分は重症の治療にあたり、看護師に軽傷を任せる。
  4. 重症の人に点滴を入れ、状態の急変に備える。
  5. 自分の携帯電話で救急車を呼ぶ。
  6. 助かる可能性のある人とそうでない人を分ける。

 医師や看護師にとって重要なことはいくつもあります。その一つに、自分の手に負えるかどうかをまず判断しなくてはならないということがあります。自分の実力以上のことをしようとしてもよい結果が出ることは少ないですし、また本当に必要な治療が遅れてしまうことにもなりかねません。

 たとえば病院の救急当直は外科医がすることが多いのですが、赤ちゃんからお年寄りまでありとあらゆる患者さんが来ます。当然その中には外科の範囲では対応できない病気もあります。したがってまず第一に自分の手に負えるかどうか、あるいは自分の手に負えない何かが潜んではいないかを診なくてはなりません。もちろんそれには自分の力を正確に把握していなければなりませんが。

 ここまで書けば答えは自ずと見えてくると思いますが、5の『救急車を呼ぶ』です。そんなこと医者じゃなくても出来るじゃないかと思われる方もいるかと思います。しかし医者一人で出来ることなどたかがしれています。また同時に治療できる患者さんの数など微々たるものです。自分の能力を超えていると判断したら、まずは正確な情報で確実に応援を要請する、簡単に言えば助けを呼ぶことが重要です。

 以前、「美しくなるにはまず自分の顔を知ることから」と書きましたが(自分の顔を知っていますか?)、自分を知ることは何事においても大事ですね。

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